川崎競馬倶楽部ブログ川崎競馬の様々なシーンをお伝えします。 |
森下博騎手のキャラクター弁当を作ってみました♪
2020-03-04-Wed-12:00
2020年3月をもって引退される、川崎競馬所属の森下博騎手のキャラクター弁当を作ってみました。

ざっくりではありますが、その作成過程をご覧ください。
使ったアイテムはこちら。
・海苔パンチ
・飾り切り用はさみ
・ピンセット
・文字を抜く型
・シリコンマット

使った材料はこちら
・お米
・鮭フレーク
・赤ピーマン
・のり
・スライスチーズ
(その他おかずはお好みで)
森下騎手の勝負服は、赤色と白色なので、赤部分は赤ピーマン、白部分はお米で表現します。

赤ピーマンを、平らになる面ができるように切って、電子レンジで2分加熱し、冷ましておきます。

お米に鮭フレークを混ぜて、肌の部分を作ります。

大体混ざったら

ラップにくるんで楕円形のおにぎりにして、顔の形に整えます

下に勝負服が入る分隙間を作り、大体の位置に顔のおにぎりを入れて、周りに白いお米を詰めていきます

キッチンペーパーで赤ピーマンの水気を取り、包丁や果物ナイフなどで勝負服の形にカットしていきます。

ピンセットなどで赤部分を配置します。
今回は残りが白色なので、勝負服部分はこれで完成です。

文字を入れるため、海苔を飾り切りはさみでカットしたものをご飯の上に乗せていきます。

今回はスライスチーズを文字に型抜きしました。
(使用したのは『アーネスト お弁当 デコレーション おべんとう抜き型 「たのしメール」』というグッズです)

シリコンマットの上にチーズをのせて、型を抜いていきます。
型からチーズを外す際ににつまようじなどを使用しました。


ピンセットでチーズの文字を海苔部分に乗せていきます。
(文字の配置をちょっと失敗してしまいました^^;読みづらいですね)

顔を作っていきます。髪の部分は飾り切り用はさみで適当にカットしてピンセットで頭の部分に乗せます。
目・眉・口は海苔パンチを使って型抜きしました。こちらもピンセットで顔部分に乗せます。
(使用したのは『貝印 KAI のりパンチ ちゅーぼーず フェイスベーシック』というグッズです)
海苔パンチが無くても、はさみで海苔をカットすれば顔のパーツも作れます♪


ここまでできたので、あとは空いた部分におかずを入れて完成!
(前半の写真には左上にも海苔が乗せてあったのですが、バランスがいまいちだったので外しました)

このお弁当には、海苔パンチ・文字の型抜きなどのグッズを使用しましたが、100円ショップで売っている「ピンセット」「飾り切り用はさみ」だけでもキャラ弁は作れますので、作ってみたい!と思った方はぜひ挑戦してみてくださいね^^

ざっくりではありますが、その作成過程をご覧ください。
使ったアイテムはこちら。
・海苔パンチ
・飾り切り用はさみ
・ピンセット
・文字を抜く型
・シリコンマット

使った材料はこちら
・お米
・鮭フレーク
・赤ピーマン
・のり
・スライスチーズ
(その他おかずはお好みで)
森下騎手の勝負服は、赤色と白色なので、赤部分は赤ピーマン、白部分はお米で表現します。

赤ピーマンを、平らになる面ができるように切って、電子レンジで2分加熱し、冷ましておきます。

お米に鮭フレークを混ぜて、肌の部分を作ります。

大体混ざったら

ラップにくるんで楕円形のおにぎりにして、顔の形に整えます

下に勝負服が入る分隙間を作り、大体の位置に顔のおにぎりを入れて、周りに白いお米を詰めていきます

キッチンペーパーで赤ピーマンの水気を取り、包丁や果物ナイフなどで勝負服の形にカットしていきます。

ピンセットなどで赤部分を配置します。
今回は残りが白色なので、勝負服部分はこれで完成です。

文字を入れるため、海苔を飾り切りはさみでカットしたものをご飯の上に乗せていきます。

今回はスライスチーズを文字に型抜きしました。
(使用したのは『アーネスト お弁当 デコレーション おべんとう抜き型 「たのしメール」』というグッズです)

シリコンマットの上にチーズをのせて、型を抜いていきます。
型からチーズを外す際ににつまようじなどを使用しました。


ピンセットでチーズの文字を海苔部分に乗せていきます。
(文字の配置をちょっと失敗してしまいました^^;読みづらいですね)

顔を作っていきます。髪の部分は飾り切り用はさみで適当にカットしてピンセットで頭の部分に乗せます。
目・眉・口は海苔パンチを使って型抜きしました。こちらもピンセットで顔部分に乗せます。
(使用したのは『貝印 KAI のりパンチ ちゅーぼーず フェイスベーシック』というグッズです)
海苔パンチが無くても、はさみで海苔をカットすれば顔のパーツも作れます♪


ここまでできたので、あとは空いた部分におかずを入れて完成!
(前半の写真には左上にも海苔が乗せてあったのですが、バランスがいまいちだったので外しました)

このお弁当には、海苔パンチ・文字の型抜きなどのグッズを使用しましたが、100円ショップで売っている「ピンセット」「飾り切り用はさみ」だけでもキャラ弁は作れますので、作ってみたい!と思った方はぜひ挑戦してみてくださいね^^
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NARグランプリ2019レポート
2020-02-22-Sat-22:22
今年で30回目の節目の年を迎えたNARグランプリ。その記念すべき年に相応しい受賞者たちが会場に集まった。
その中でも、今年は何といっても川崎所属馬・ヴァケーション号が2歳最優秀牡馬を受賞し、またヴァケーション号を管理する高月賢一調教師の殊勲調教師賞の受賞であろう。
厩舎としては2016年から川崎リーディングを獲り続けているものの、重賞とは縁がなかったのが不思議なくらいであった。しかし、2019年はいよいよ年間100勝の大台を達成。重賞も立て続けに制し、本領発揮、といった年となった。
特に、ヴァケーション号がJRA所属馬を退け、大外から一気の追い込みをみせて勝利をもぎ取った全日本2歳優駿は記憶に新しい。
そのヴァケーション号のほかにも、鎌倉記念を制覇したインペリシャブル、ニューイヤーカップを勝ち、同年代の中でも際立った強さが目立つグリーンロードなど、今年のクラシック路線を大いに賑わす注目馬を擁す高月賢一厩舎。この受賞によってますます注目が集まるだろう。
2月17日、都内某所で行われた表彰式典・祝賀会は、まずプレス向けの共同記者会見から始まる。受賞騎手・調教師が個別で会場に現れ、代表者として今年はラジオNIKKEIの小塚歩アナウンサーが質問を投げかけていく。
記者会見場に入る際に、挨拶をして現れた高月賢一調教師は、少々緊張した面持ちだったが、いつもの物腰の柔らかい口調で質問に答えた。
特に、会見内で印象的だったのは、祖父・金五郎師、父・由次師へ受賞を報告をしたいという言葉、また息子・高月優馬厩務員への労いの言葉だった。

続く表彰式典は、大きな会場に移り、壇上での華やかなセレモニーが行われた。会場には地方競馬関係者と来賓、また一般応募で当選したファンの方々も集まった。司会進行は、競馬ファンにはお馴染みの矢野吉彦アナウンサーと、田中歩アナウンサーが務めた。
地方全国協会理事長の挨拶や、農林水産大臣の祝辞代読、また、安平町出身で馬産地と縁の深い橋本聖子議員の祝辞もあり、一層華やかな式典となった。
その後、受賞者、受賞馬の関係者が次々とステージに上がり、トロフィーの授与と、それぞれ受賞の喜びを語った。

一旦、間をおいて祝賀会が行われたが、その合間に会場外のロビーでは、ブルドックボスの大きな写真の、騎手の部分に顔を出して写真が撮れるパネルなどがあり、インタビューパネル前で受賞ジョッキーと一緒に記念撮影をする一般招待のファンの姿が見受けられた。



※ブルドックボスのパネルから顔を出しているのは、ブルドックボス号担当の橋本厩務員。
祝賀会は立食形式のパーティーとなっており、競馬関係者の歓談の場となっている。和やかな雰囲気の中、受賞者への個別インタビューをする記者や、一般招待のファンはここでも受賞者にと記念撮影やサインをもらうなどして交流ができる。また、ステージでは先ほどの表彰式典とは雰囲気を変えたお楽しみイベントが行われた。
そのパーティーの賑わいの中、高月賢一調教師に改めて2019年の総括をしてもらった。
「昨年は年間100勝できたし、所属馬が重賞路線に入り込むことができて、喜びを感じています。今年は(南関東リーディング獲得目安の)130から40勝を目標に、どこかで逆転してリーディングを獲れるように、スタッフ一同頑張りたい」と、高月師。
2016年から川崎リーディングを獲り続けている強さの要因を尋ねると「厩舎スタッフと一丸となっていることだね。調教のメニューや、馬の食事の栄養バランスを考えたりといった重要なことは(息子の)優馬に任せていて、俺は何もしていなんだけど(笑)。優馬がスタッフとコミュニケーションをうまく取っていてくれて、本当に助かっている」と、改めてスタッフと、息子である高月優馬厩務員の働きが大きいことを強調した。
2歳最優秀牡馬を受賞したヴァケーション号と、同じ歳の有力な所属馬については「ヴァケーションは、最初からそれほど評価が高い訳ではなかったね。グリーンロードの方が全然評価が高かったし、もう一頭、ハーモニーヴォルトが一番脚が速いという印象だった。ヴァケーションは次走の京浜盃が試金石だね。どこまでやってくれるか…。でも、グリーンロードとクラシックでワンツーを目指して頑張ります」
短距離路線へ進むと発表されたインペリシャブル号などと共に、高月厩舎は今年も重賞路線で存在感を示すことになりそうだ。

高月賢一調教師
ヴァケーション号を担当する本田宗幸厩務員にも、じっくりと話を聞くことができた。
「この馬の特徴は何?と記者の人に聞かれていつも困っちゃうんだけど(笑)、本当に大きな怪我なく、順調にやってこれたのがいいところかなって言ってるんだよ。あと、厩舎や洗い場では大人しいのに、レースに行こうとするとテンションが上がってしまうところが課題だね。大井での3着は、やはり休養明けが響いて気性が激しいのが出てしまったのが原因。そこを抑えられば、レースでも騎手の指示通りに動くそうだし、脚もとや体の悪いところもないから、自分はこの馬の邪魔をしないように、と思いながらやってきたね」
「全日本2歳優駿は、メンバーを見て着はあるかも、と思っていたけど、まさか勝つとはね…。ただ、流れというのが全ていい方にやって来ていたような気がするよね。順調にやってこれたことや、馬自身も頑張っていたけど、吉原騎手がとてもうまく乗ってくれたと思う」
「入厩当初から、もう馬が完成されてやってきたから、僕は本当に何もしてないんだよ」と謙遜する本田厩務員だが、そこで、ヴァケーション号の影の立役者である同厩のシナノパワー号と竹崎厩務員、また調教をつけていた高月優馬厩務員についても教えてくれた。
「入厩からシナノパワーと一緒に馬場に出たり調教したりして、シナノパワーがパートナーとなってくれていたね。竹崎厩務員は牧場で競走馬の育成もやっていたのもあって、ヴァケーションの気性の激しさを抑えるためにいろいろやってくれたよ。馬場でテンションが上がりそうなとき、ヴァケーションの前に馬を入れて落ち着かせてくれたり…。パドックでは竹崎厩務員が外についてくれてるんだけど、馬の肩に手を置いてあげたり、引いている時の手綱を調整しながら引いてるんだよね。
あと、調教をしてくれている優馬厩務員も、気性面に気を使いながら調教してくれたし…。本当に、ふたりと一頭のおかげだよ」
2019年は大型台風の襲来により小向トレセンが被害に遭い、しばらくの間本馬場での調教を余儀なくされ、馬への負担が心配だったという本田厩務員。そのような状況下でも、本田厩務員の日頃のケアをはじめ、さらにチームとなってヴァケーション号を支えたことを知るエピソードだった。

本田宗幸厩務員
高月厩舎の飛躍のキーマンとなっている高月優馬厩務員にも、ヴァケーション号や今年のクラシック挑戦について聞くと、
「ヴァケーションは入厩当初、調教で併せ馬をしようとしたときに、他の馬を怖がるところがあったんですけど、乗りつつそれは良くなってきましたね。気性が荒かったりして、正直、飛び抜けていい印象という馬ではありませんでしたが、馬が真面目で、こちらの指示をよくきいてくれる素直な馬なので、それが強みですかね」
「他の3歳馬では、グリーンロードは大きくていい馬ですね。乗ってみて、3歳馬の中では一番いいと感じます。距離は本来、マイルまでが適正かなと思いますが、グリーンロードが持っている能力、機動性でクラシック路線も充分戦えるのではないかと思います。ヴァケーションと共に、どちらも頑張って欲しいですが、2頭では脚質がそれぞれ違うので、どちらかいい流れに乗ってくれればと思います」とのこと。
また、優馬厩務員の自身のことについても聞いた。
「今は、厩舎の追い切りなどの調教を管理しています。担当馬も持っていますが、ヴァケーションやグリーンロードなど他の馬の調教にも乗っていますね。競馬のキャリアとしては10年ほどです。最初、高月厩舎に入ったあと、大作ステーブルで半年ほど馬に乗ることや調教などを学びました。厩舎が川崎リーディングを初めて獲った2016年から、厩舎の管理をしています。」
「レースに勝つつもりで調教をしているので、それには強い攻め馬をして、馬を作っています。それによって馬が故障したら、ということは考えないようにしています。手入れや脚もとの状態をみるなどのアフターケアは、厩務員がフォローしてくれますので。そうした調教の管理は、厩務員と話し合いながら、自分の考えで自由にやらしてもらってます」
「今後は、試験を受けて調教師補佐になることを目指します。(高月調教師が、優馬厩務員もいずれ調教師に、と希望していることについて)…自分が調教師になることは、今はあんまり考えてないです(笑)。ただ、続けていたサッカー(フロンターレユース)を怪我で辞めたあと、二年ほど家にも帰らず何もしていなかった時期があったんです。そんなとき、親父に声をかけられて競馬の仕事をやってみようかな、と思ってこの仕事に就いたということがあって、親父に拾ってもらったという思いがあるんです。なので、今年の目標は、川崎リーディングはもちろん、重賞もまた取って、親父がまたここ(NARグランプリ)に来れるようにしたいと思います」
以前は高月調教師と口もきかないほど親子仲が悪かった、と言っていた優馬厩務員だが、今や高月厩舎になくてはならない存在となっている。競馬が繋ぐ親子の絆を、きっと先代、先々代も微笑ましく見ていることだろう。

高月賢一調教師と優馬厩務員

ヴァケーション号主戦の吉原寛人騎手を加えての記念撮影
今年も見逃せない熱戦が目白押しな地方競馬。川崎競馬においてはヴァケーション号、インペリシャブル号、グリーンロード号のほか、先日の大井競馬での雲取賞を制したゴールドホイヤー号も、クラシックに向けてその動向に注目したい一頭。古馬重賞路線では、昨年の東京ダービー馬ヒカリオーソ号が強敵と渡り合っているのが目を引く。今後も川崎競馬から多数の活躍馬が登場するのを、楽しみながら観戦したい。
(文:山田環)
その中でも、今年は何といっても川崎所属馬・ヴァケーション号が2歳最優秀牡馬を受賞し、またヴァケーション号を管理する高月賢一調教師の殊勲調教師賞の受賞であろう。
厩舎としては2016年から川崎リーディングを獲り続けているものの、重賞とは縁がなかったのが不思議なくらいであった。しかし、2019年はいよいよ年間100勝の大台を達成。重賞も立て続けに制し、本領発揮、といった年となった。
特に、ヴァケーション号がJRA所属馬を退け、大外から一気の追い込みをみせて勝利をもぎ取った全日本2歳優駿は記憶に新しい。
そのヴァケーション号のほかにも、鎌倉記念を制覇したインペリシャブル、ニューイヤーカップを勝ち、同年代の中でも際立った強さが目立つグリーンロードなど、今年のクラシック路線を大いに賑わす注目馬を擁す高月賢一厩舎。この受賞によってますます注目が集まるだろう。
2月17日、都内某所で行われた表彰式典・祝賀会は、まずプレス向けの共同記者会見から始まる。受賞騎手・調教師が個別で会場に現れ、代表者として今年はラジオNIKKEIの小塚歩アナウンサーが質問を投げかけていく。
記者会見場に入る際に、挨拶をして現れた高月賢一調教師は、少々緊張した面持ちだったが、いつもの物腰の柔らかい口調で質問に答えた。
特に、会見内で印象的だったのは、祖父・金五郎師、父・由次師へ受賞を報告をしたいという言葉、また息子・高月優馬厩務員への労いの言葉だった。

続く表彰式典は、大きな会場に移り、壇上での華やかなセレモニーが行われた。会場には地方競馬関係者と来賓、また一般応募で当選したファンの方々も集まった。司会進行は、競馬ファンにはお馴染みの矢野吉彦アナウンサーと、田中歩アナウンサーが務めた。
地方全国協会理事長の挨拶や、農林水産大臣の祝辞代読、また、安平町出身で馬産地と縁の深い橋本聖子議員の祝辞もあり、一層華やかな式典となった。
その後、受賞者、受賞馬の関係者が次々とステージに上がり、トロフィーの授与と、それぞれ受賞の喜びを語った。

一旦、間をおいて祝賀会が行われたが、その合間に会場外のロビーでは、ブルドックボスの大きな写真の、騎手の部分に顔を出して写真が撮れるパネルなどがあり、インタビューパネル前で受賞ジョッキーと一緒に記念撮影をする一般招待のファンの姿が見受けられた。



※ブルドックボスのパネルから顔を出しているのは、ブルドックボス号担当の橋本厩務員。
祝賀会は立食形式のパーティーとなっており、競馬関係者の歓談の場となっている。和やかな雰囲気の中、受賞者への個別インタビューをする記者や、一般招待のファンはここでも受賞者にと記念撮影やサインをもらうなどして交流ができる。また、ステージでは先ほどの表彰式典とは雰囲気を変えたお楽しみイベントが行われた。
そのパーティーの賑わいの中、高月賢一調教師に改めて2019年の総括をしてもらった。
「昨年は年間100勝できたし、所属馬が重賞路線に入り込むことができて、喜びを感じています。今年は(南関東リーディング獲得目安の)130から40勝を目標に、どこかで逆転してリーディングを獲れるように、スタッフ一同頑張りたい」と、高月師。
2016年から川崎リーディングを獲り続けている強さの要因を尋ねると「厩舎スタッフと一丸となっていることだね。調教のメニューや、馬の食事の栄養バランスを考えたりといった重要なことは(息子の)優馬に任せていて、俺は何もしていなんだけど(笑)。優馬がスタッフとコミュニケーションをうまく取っていてくれて、本当に助かっている」と、改めてスタッフと、息子である高月優馬厩務員の働きが大きいことを強調した。
2歳最優秀牡馬を受賞したヴァケーション号と、同じ歳の有力な所属馬については「ヴァケーションは、最初からそれほど評価が高い訳ではなかったね。グリーンロードの方が全然評価が高かったし、もう一頭、ハーモニーヴォルトが一番脚が速いという印象だった。ヴァケーションは次走の京浜盃が試金石だね。どこまでやってくれるか…。でも、グリーンロードとクラシックでワンツーを目指して頑張ります」
短距離路線へ進むと発表されたインペリシャブル号などと共に、高月厩舎は今年も重賞路線で存在感を示すことになりそうだ。

高月賢一調教師
ヴァケーション号を担当する本田宗幸厩務員にも、じっくりと話を聞くことができた。
「この馬の特徴は何?と記者の人に聞かれていつも困っちゃうんだけど(笑)、本当に大きな怪我なく、順調にやってこれたのがいいところかなって言ってるんだよ。あと、厩舎や洗い場では大人しいのに、レースに行こうとするとテンションが上がってしまうところが課題だね。大井での3着は、やはり休養明けが響いて気性が激しいのが出てしまったのが原因。そこを抑えられば、レースでも騎手の指示通りに動くそうだし、脚もとや体の悪いところもないから、自分はこの馬の邪魔をしないように、と思いながらやってきたね」
「全日本2歳優駿は、メンバーを見て着はあるかも、と思っていたけど、まさか勝つとはね…。ただ、流れというのが全ていい方にやって来ていたような気がするよね。順調にやってこれたことや、馬自身も頑張っていたけど、吉原騎手がとてもうまく乗ってくれたと思う」
「入厩当初から、もう馬が完成されてやってきたから、僕は本当に何もしてないんだよ」と謙遜する本田厩務員だが、そこで、ヴァケーション号の影の立役者である同厩のシナノパワー号と竹崎厩務員、また調教をつけていた高月優馬厩務員についても教えてくれた。
「入厩からシナノパワーと一緒に馬場に出たり調教したりして、シナノパワーがパートナーとなってくれていたね。竹崎厩務員は牧場で競走馬の育成もやっていたのもあって、ヴァケーションの気性の激しさを抑えるためにいろいろやってくれたよ。馬場でテンションが上がりそうなとき、ヴァケーションの前に馬を入れて落ち着かせてくれたり…。パドックでは竹崎厩務員が外についてくれてるんだけど、馬の肩に手を置いてあげたり、引いている時の手綱を調整しながら引いてるんだよね。
あと、調教をしてくれている優馬厩務員も、気性面に気を使いながら調教してくれたし…。本当に、ふたりと一頭のおかげだよ」
2019年は大型台風の襲来により小向トレセンが被害に遭い、しばらくの間本馬場での調教を余儀なくされ、馬への負担が心配だったという本田厩務員。そのような状況下でも、本田厩務員の日頃のケアをはじめ、さらにチームとなってヴァケーション号を支えたことを知るエピソードだった。

本田宗幸厩務員
高月厩舎の飛躍のキーマンとなっている高月優馬厩務員にも、ヴァケーション号や今年のクラシック挑戦について聞くと、
「ヴァケーションは入厩当初、調教で併せ馬をしようとしたときに、他の馬を怖がるところがあったんですけど、乗りつつそれは良くなってきましたね。気性が荒かったりして、正直、飛び抜けていい印象という馬ではありませんでしたが、馬が真面目で、こちらの指示をよくきいてくれる素直な馬なので、それが強みですかね」
「他の3歳馬では、グリーンロードは大きくていい馬ですね。乗ってみて、3歳馬の中では一番いいと感じます。距離は本来、マイルまでが適正かなと思いますが、グリーンロードが持っている能力、機動性でクラシック路線も充分戦えるのではないかと思います。ヴァケーションと共に、どちらも頑張って欲しいですが、2頭では脚質がそれぞれ違うので、どちらかいい流れに乗ってくれればと思います」とのこと。
また、優馬厩務員の自身のことについても聞いた。
「今は、厩舎の追い切りなどの調教を管理しています。担当馬も持っていますが、ヴァケーションやグリーンロードなど他の馬の調教にも乗っていますね。競馬のキャリアとしては10年ほどです。最初、高月厩舎に入ったあと、大作ステーブルで半年ほど馬に乗ることや調教などを学びました。厩舎が川崎リーディングを初めて獲った2016年から、厩舎の管理をしています。」
「レースに勝つつもりで調教をしているので、それには強い攻め馬をして、馬を作っています。それによって馬が故障したら、ということは考えないようにしています。手入れや脚もとの状態をみるなどのアフターケアは、厩務員がフォローしてくれますので。そうした調教の管理は、厩務員と話し合いながら、自分の考えで自由にやらしてもらってます」
「今後は、試験を受けて調教師補佐になることを目指します。(高月調教師が、優馬厩務員もいずれ調教師に、と希望していることについて)…自分が調教師になることは、今はあんまり考えてないです(笑)。ただ、続けていたサッカー(フロンターレユース)を怪我で辞めたあと、二年ほど家にも帰らず何もしていなかった時期があったんです。そんなとき、親父に声をかけられて競馬の仕事をやってみようかな、と思ってこの仕事に就いたということがあって、親父に拾ってもらったという思いがあるんです。なので、今年の目標は、川崎リーディングはもちろん、重賞もまた取って、親父がまたここ(NARグランプリ)に来れるようにしたいと思います」
以前は高月調教師と口もきかないほど親子仲が悪かった、と言っていた優馬厩務員だが、今や高月厩舎になくてはならない存在となっている。競馬が繋ぐ親子の絆を、きっと先代、先々代も微笑ましく見ていることだろう。

高月賢一調教師と優馬厩務員

ヴァケーション号主戦の吉原寛人騎手を加えての記念撮影
今年も見逃せない熱戦が目白押しな地方競馬。川崎競馬においてはヴァケーション号、インペリシャブル号、グリーンロード号のほか、先日の大井競馬での雲取賞を制したゴールドホイヤー号も、クラシックに向けてその動向に注目したい一頭。古馬重賞路線では、昨年の東京ダービー馬ヒカリオーソ号が強敵と渡り合っているのが目を引く。今後も川崎競馬から多数の活躍馬が登場するのを、楽しみながら観戦したい。
(文:山田環)